NINJATOOLSを利用して2009年6月11日設置
「正信論争」というのは正信問答・正信問題とも言われ昭和3年に始まり数年にわたって尚戦後にまで尾を引いた曹洞宗内の大論争でありますが、その中身の重大性・決着の曖昧さが後世に及ぼした深刻な影響について今や語られることもないと言うのは不思議に思えます。事の起こりは当時駒沢大学学長の任にあられた惣滑谷(ぬかりや)快天博士の『正信』と題された巻頭文が「星華」(宗内の機関誌)誌上に掲載されたのをきっかけとして曹洞宗師家原田祖岳老師が『須く蛆虫を駆除すべし』との一文をもって「公正」誌上で激しく博士に反駁された一件です。かねてより博士の所説・所論に対して深い憂慮の念を抱いておられた老師が堪りかねて・・・という印象ですが、これが沸騰し何と周囲を巻き込んだ一大法戦に発展つまりは大喧嘩になってしまいました。これ程の重大事件であるにもかかわらず宗門の人々の記憶にしかと刻まれた様子もなく、時を隔てた今当時の関係文献が散逸しかねない状況の下で殆ど一個人の発願・ご尽力により包括的史料の集成刊行がなされました。私共はこの千ページを越える労作にも転載収録されております笹本戒浄上人様のご法話の内容からこの論争の本質を知ることが出来る訳ですが、編者が地道な資料収集の過程で新らたな資料を発見しこの宗門教義の根幹にかかわる程の重要なテーマに貴重な問題提起をしておられる事をご紹介せずにはおられません。文献:曹洞宗正信論争〔全〕竹林史博 編 平成16年初版刊行 発行所 曹洞宗龍昌寺(山口県) ![]() ![]() |
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