NINJATOOLSを利用して2009年6月11日設置
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奈良の都で栄えた南都六宗といわれる鎮護国家を目的とした教学仏教の一つ華厳宗に平安末期、明恵上人(1173~1232)という高僧が出られます。この方には色々なエピソードがありますが、晩年京都栂尾高山寺に半ば隠棲して修行に励まれました。この明恵上人の有名な著作『摧邪輪(ざいじゃりん)』というのは誤った教えを砕くという意味だそうです。明恵上人はもともと法然上人様のことをたいそう尊敬しその人柄を慕っておられたのですが、上人様亡き後、遺された『選択本願念仏集』を読んで驚き、その時広まりつつあった専修念仏を弾劾せんとしてこの書をお書きになったとのこと。明恵上人には法然上人様のお説きになった念仏の教えが「菩提心」を否定するとんでもない教えと映ったものと思われます。明恵上人にしてみれば無理からぬことであったと思われますが、法然上人様の真精神を弁栄聖者を通じて承っている私どもには法然上人様の真意が決して菩提心の否定にあったのではないことが分かります。それは法然上人様は最晩年に最高位の仏眼(三身四智の仏眼)を開いておられたけれどもその境涯を明かすのが困難であったことを弁栄聖者が三昧直観なさっているからで、ここは光明主義にとっても大切なポイントです。因みに修行一途の明恵上人は釈尊を通じて天竺に憧れ、二度までもその地に渡ろうとして果たせませんでした。それから七百年後、同じく釈尊への強い憧れを抱いた弁栄聖者がインドへの仏跡参拝を果たされたことを思う時、何故か明恵上人のことが偲ばれます。
*菩提心:仏陀の境地を求めて仏道を行じようとする心のこと


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