NINJATOOLSを利用して2009年6月11日設置
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笹本戒浄上人様が(弁栄聖者の制定された『如来光明礼拝儀』に沿ってなさったご法話)『礼拝儀講話』の中に、鉄眼禅師の「様々の差別、形はあるに任せて唯一味なり」と言うのが出てきます。最近検察してみて、その尊さに敬服しました。およそ四百年前に何と今でも使われている『黄檗板大蔵経』を大変なご苦労の末、版木から起こして出版なさった方だそうで戦前の国定教科書国語教本には載っていましたので、昔はよく知られていたのかも知れません。大蔵経は一切経とも言い、経・律・論の三部 6956巻からなるおよそ仏教に関する大叢書で、版木にして6万枚に及ぶという膨大な量です。当時国内には無かった大蔵経の版木の必要性を痛感して、17年がかりでこの大事業をなしとけ、まるで燃え尽きるようにその翌年遷化されました。まず版木に起こす為の経本を輸入しようとしていた所、隠元豆で有名なあの隠元禅師がお手持ちの経本(ご自分が中国から持って来たもの)を渡して下さったそうです。資金調達の為、全国津々浦々を勧進行脚してまわられましたが、漸く資金が出来た丁度その時最初は大阪の大洪水、二度目は大飢饉が起こり、その被災民を前に集まった資金を全て投げ出して救済されたのです。その都度一から勧進行脚を始められたので、後年、明治の廃仏毀釈に立ち向かった高僧福田行誡和尚は「鉄眼禅師は三度大蔵経を出版されたようなものだ」とその偉業を称えられました。昭和になって贈られた「宝蔵国師」と言う諱号は禅師のご一生に相応しく、京都宇治の宝蔵院にその6万枚の版木が収蔵されています。(尚、版木の保存の為のプロジェクトも稼働中です。)2024.9.23


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